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突然、その人の人生最期の散髪になったとしても「誇れる技術だった」と胸を張れるのか?
僕が入社をする前からサロンに通って頂いていた常連さんのお話しです。
僕が今の理容室に入社をしたのは、今からおよそ20年前。当時、お店がオープンをした翌年に入社をしました。その頃には常連さんも沢山いて、賑わいのある理容室になっていました。
当時の僕は入社一年目のアシスタントとして働いていて、毎日忙しい日々を過ごしていました。
そんなバタバタしている僕のお店に、おじいちゃんの池田さん(仮名)という常連のお客様がいました。
池田さんは僕が入社をする前からお店に通って頂いていて、月に一度必ずカットとアイロンパーマをかけにきてくれていました。
当時の僕は入社をしたてのアシスタントです。顔剃りとシャンプー、プラスαで会話しかできませんでした。そんな学生あがりの僕にも嫌な顔をせずに、対等になんでも話をしてくれるようなおじいちゃんでした。その頃の僕は密かに、毎月来てくれる池田さんに会えるのが楽しみになっていました。
年月が経ち、当時の店長が独立をする時期になりました。僕はスタイリストとしてデビューをしていたので池田さんを引き継ぐのは僕に決定していまし
真吾 枝
3 日前読了時間: 5分
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